補助金行政 administration of public subsidies 2003 7 17
地方公共団体の財政赤字が問題になりますが、
地方公共団体が赤字になった原因のひとつに、補助金があります。
補助金が、地方公共団体の赤字を増やす原因になったのです。
さて、何年か前に、景気対策として、
累積すれば、数兆円の景気対策があったはずです。
しかし、数兆円もかけた割には、さっぱり効果が上がらなかったでしょう。
その理由のひとつに、補助金が効率的でないのです。
北朝鮮に食糧援助しても、国民に食糧が行き渡らないように、
日本でも、補助金を全国にばらまいても、北朝鮮と同じことになっているのです。
だから、補助金のシステムを変えないと、
いくら、何兆円の景気対策をしても、効果がないのです。
日本では、北朝鮮の食糧援助と同じような現象が起きているのです。
さて、景気対策で予算がついて、補助金をばらまくには、どうするか。
まず、補助金交付要綱を作ります。
これを官僚が自分に都合のよいように作ります。
そして、この補助金交付要綱を、都道府県、政令市等に、ばらまくのです。
要するに、地方公共団体の事業担当者に、この要綱を読ませて、
事業を計画させて、補助金申請書を作らせて、補助金申請をさせるのです。
ここで、地方公共団体の事業担当者は、いい迷惑だと感じるのです。
もともと、官僚が自分に都合のよいように作った要綱です。
地方の実情など考慮していません。しかも全国一律の基準が多い。
だから、地方公共団体の事業担当者は、
そんな魅力のない事業など、やりたくないのです。
しかし、国と地方の関係上、この魅力のない補助金に付き合わざるを得ないのです。
そこで、その要綱に見合う適当な事業をなんとか考えて、補助金申請をするのです。
地方公共団体の事業担当者が国に付き合うために、
補助金の交付申請期限もあり、
なんとか考えた事業計画ですから、いわゆる泥縄の事業計画になります。
さらに、いい迷惑なのが、補助金といっても、
補助率は、国の補助率が、1/2とか、
ひどいものになると、1/3なんてものもあります。
つまり、国に付き合うために、
地方は、残りの1/2を自分の財布から、持ち出しとなるのです。
こうして、地方は、やりたくない、魅力のない事業をやらされた上に、
借金が増えていくのです。
これが、地方公共団体の赤字を増やす原因になったのです。
さて、担当職員は、補助金の交付申請期限のために、連日、残業となりますが、
残業手当が払われるので、担当職員の憂鬱は少し解消されます。
これで、いくら、数兆円の景気対策をしても、
効果が上がらなかった理由がわかったでしょう。
要するに、数兆円の景気対策の税金をドブに捨てて、なおかつ、
地方公共団体の赤字を増やしたのです。
このようにして、数兆円の税金が消えていったのです。
だから、何兆円の景気対策をしても意味がないのです。
北朝鮮に食糧援助をする際に、食糧が国民に行き渡るか、
監視団が必要とされますが、
日本だって、同じことです。
補助金が効率的に使われているか、監視団が必要なのです。